授業科目
(英名)
教育制度論
(Education System)
授業科目コード NN611102J
科目責任者 東 宏行
担当教員 東 宏行 保・助・養の受験資格

保健師 : 自由選択

助産師 : 自由選択

養教一種: 必修

担当形態 単独  施行規則に定める科目

科目区分又は事項
教育の基礎的理解に関する科目

教育に関する社会的、制度的又は経営的事項(学校と地域との連携及び学校安全への対応を含む。)
1単位
自由選択
講義
15時間
1学年 1セメスター 養護教諭課程自由科目
[授業の概要]
学校教育を中心とした教育制度の輪郭とその社会的背景や制度・システムに関する基礎について、基本法令の学習を含めて概説する。特に、19世紀に誕生する近代学校成立の歴史と特質を、社会史の研究成果を活用しながら人々の心情の変遷(たとえば我が子への愛情)を含めて概説する。その上で現代日本で展開している現代学校教育とその改革の動向を、制度・政策面だけでなく、保護者と教師の関係や地域と学校の連携、安全教育の展開、情報化社会の進展等にも触れながら、整理する。
[授業の目的]
「DP3.自らの役割と責任を理解し、人々と協働できる」力を養うために、学校教育を中心とした公教育制度について、基礎的な知識を身につけ、基本法令を理解する能力を修得する。特に、19世紀に誕生する近代公教育制度の意義や原理、また、社会状況の変化での中で、現代学校教育に求められている事項を理解する能力を身につける。
[到達目標]
1.現代の学校教育を理解するための歴史的経緯を説明する。
2.社会の変化と学校教育の関係について、歴史的経緯を含めて具体的に把握し、現代日本の公教育制度を理念レベル及び法令レベルで説明する。
3.現代社会と教育の諸相について、学校と地域との連携や協働、学校安全の目的・方法等について、具体的事例を含めて説明する。
回数 曜日 時限 授業計画/授業外学習 授業計画 授業外学習 担当者
事前学習・事後学習 時間
1 6 18 1
【講義】 オリエンテーション及び近代公教育制度の展開(1):学校制度が、上(高等教育)から下降しながらつくられ、通学制の学校教育を生み出していった特徴を概観し、中等教育という学校制度の特徴を解説する。 事前学習:シラバスを読み、教育制度ついて、各自のイメージをまとめておく。
事後学習:今回の授業内容をふりかえり、レジュメ(ワークシート)を完成させておく。
各回15分~30分 東 宏行
2
6 18 2 【講義】 近代公教育制度の展開(2):学校制度が下から上昇しながらつくられ、職業に向かう学びと一般的な学び(専門教育と普通教育)に分化して行く過程にも言及し、普通教育制度が誕生する背景や現代的意義を解説する。 事前学習:授業受講前に、前回の授業内容を復習しておく。
事後学習:今回の授業内容をふりかえり、レジュメ(ワークシート)を完成させておく。
3
6 25 1 【講義】 現代社会と教育の諸相(1):公教育の意味と意義について、「学校教育法」を中心とした現行の諸法令を整理しながら、その特徴を概観する。また、教育委員会制度を含む教育行政の理念と仕組みを学ぶ。
4 6 25 2 【講義】 現代社会と教育の諸相(2):子どもの生活の変化を踏まえ、現代の子ども・若者期の特徴を整理する。特に、スマホ・SNSの普及に伴う関係の変化が進む中で、どのような事柄が指導上の課題となっているのかを概説するとともに、GIGAスクール構想の展開に伴う指導上の課題について解説する。
5 7 9 1 【講義】 現代社会と教育の諸相(3):学校周辺の教育機関(教育支援センター等)、コミュニティースクール、学校評議員の仕組み等について事例を含めて概観し、学校と地域との連携・協働の展開プロセスとその意義、方法について学ぶ。
6 7 9 2 【講義・演習】 教育改革の現在(1):学力と生きる力の関連、主体的・対話的で深い学び等、新学習指導要領の基礎となっている事項を概説し、文部科学省ホームページを共有しながら近年の教育政策の動向を調べる演習を行う。
7 7 16 1 【講義】 教育改革の現在(2):学校保健安全法の概要、2001年の池田小学校事件以降の防犯教育の動向、2011年の東日本大震災以降の防災教育の動向等を学ぶ。特に「第3次学校安全の推進に関する計画」(2022年度から5年間)のポイントを、安全管理、安全教育の両視点で整理し、全体像を解説する。  事前学習:授業受講前に、前回の授業内容を復習しておく。
事後学習:今回の授業内容をふりかえり、レジュメ(ワークシート)を完成させておく。また、最終回に向けて、全体を通じての質問事項を整理しておく。
8 7 16 2 【講義】 教育改革の現在(3):現代の学校教育制度の課題として、どのような事柄があるのかを説明する。特に学校種間の接続問題や通称「教育機会確保法」等の具体例から、学校と地域、保護者との協働を含めた今後の具体的取り組みが求められる事項を解説し、演習を通じて各自の考察を深める。 事前学習:授業受講前に、前回の授業内容を復習しておく。
事後学習:今回の授業内容をふりかえり、レジュメ(ワークシート)を完成させておく。また、全体を通じて学んだことを整理しておく。

回数 曜日 時限 授業計画/授業外学習 授業計画 授業外学習 担当者
事前学習・事後学習 時間


[成績評価と基準]
授業時に実施する確認テストとリアクションペーパーの内容(60%)/最終レポート(Final Report)(40%)で評価する
[履修上の注意]
パソコン(スマーフォンも可)・インターネットを使って調べ学習をすることがあります(事前に授業内で周知します)。
[教科書]
特に指定しない。
[参考書・参考資料]
勝野正章他編(最新年度板):教育小六法、学陽書房
文部科学省ホームページ http://www.mext.go.jp/
国立教育政策研究所ホームページ http://www.nier.go.jp/
[質問への対応(オフィスアワー・E-mail)]
E-mail で受け付けます。メールアドレスは初回授業時に連絡します。
[備考]
・講義資料は事前にLMSに掲載し、学生の学修状況を確認する。
・演習時は、与えられた課題に基づいて小グループでディスカッションを行い、各々の意見を発表し合う。
・講義内でLMS等を用いて学生の理解度を確認し、補足説明をする。
・講義内で実施した小テストやLMSに挙げられた質問について、講義内で回答・解説する。
・成績評価の結果は、「授業評価の回答および成績評価の講評」に記載しフィードバックする。