授業科目
(英名)
教育相談論
(School Counseling Skills)
授業科目コード NN611105J
科目責任者 東 宏行
担当教員 東 宏行 保・助・養の受験資格

保健師 : 自由選択

助産師 : 自由選択

養教一種: 必修

担当形態 単独  施行規則に定める科目

科目区分又は事項
道徳、総合的な学習の時間等の内容及び生徒指導、教育相談等に関する科目

教育相談(カウンセリングに関する基礎的な知識を含む。)の理論及び方法
1単位
自由選択
講義
15時間
1学年 2セメスター 養護教諭課程自由科目
[授業の概要]
学校における教育相談の意義と理論、教育相談を進める際に必要な基礎的知識、教育相談の具体的な進め方や取組みについて概説と演習を行う。前半(第1回~4回)は、カウンセリングに関する基礎的知識を含んだ諸理論の概説を中心に進める。後半(第5~8回)は、個別の諸課題に対応した具体的な展開について、演習を含めた授業を行う。
[授業の目的]
「DP3.自らの役割と責任を理解し、人々と協働できる」力を養うために、児童生徒の発達段階に即しながら、個々の心理的特質や課題を適切に捉え、支援するために必要な基礎的知識と技法を修得する。学校教育での教育相談の意義と、関連する基礎理論や概念を理解した上で、カウンセリングの基礎理論や基礎的技法を理解し、カウンセリングマインドを身につける基盤を涵養する。また、開発的カウンセリングの技法等を活用した、教育相談の具体的な方法についての理解を深める。さらに、専門職、専門機関との連携を通じた組織的な対応、支援について理解し、不登校、いじめ等の個別課題に対応する教育相談の技法を実践するための資質能力を涵養する。
[到達目標]
1.学校教育での教育相談の意義と、関連する基礎理論や概念を説明する。
2.教育相談に必要なカウンセリングの基礎理論や基礎的技法を理解し、カウンセリングマインドについて説明する。
3.教育相談の具体的な方法や専門職、専門機関との連携を通じた組織的な対応、支援について説明する。
4.不登校、いじめ等の個別課題に対応する教育相談の技法を説明する。
回数 曜日 時限 授業計画/授業外学習 授業計画 授業外学習 担当者
事前学習・事後学習 時間
1 12 3 2 【講義】 学校における教育相談の意義と課題:教師による教育相談と専門職(心理カウンセラー等)によるカウンセリング、校外の様々な相談窓口等、多様な相談活動の全体像を概説し、学校における教育相談、カウンセリングマインドの意義と特徴について説明する。 事前学習:シラバスを読み、教育相談について、各自のイメージをまとめておく。
事後学習:今回の授業内容をふりかえり、レジュメ(ワークシート)を完成させておく。
各回15分~30分 東 宏行
2 12 10 3 【講義】 教育相談の諸理論:臨床教育学、学校心理学、カウンセリング心理学等の諸理論から、教育相談を支援する諸理論を概説する。心理カウンセリングと教育相談の違いと共通性、開発的カウンセリングを活用する意義について説明する。 事前学習:授業受講前に、前回の授業内容を復習しておく。
事後学習:今回の授業内容をふりかえり、レジュメ(ワークシート)を完成させておく
3 12 17 3 【講義・演習】 カウンセリングマインドの輪郭と実際:カウンセリングマインドの考え方や意義、必要性が生じた歴史的経緯の概説と学校で活用できるカウンセリングの基本技法(受容、傾聴、共感的理解、構成的エンカウンター)の説明と演習を行う。
4 12 24 2 【講義・演習】 教育相談体制と組織の概要:校内相談体制の概要とスクールカウンセラー、スクールソーシャルワーカー、スクールロイヤー等の専門職との連携について概説する。現職スクールカウンセラーの体験談を聞き、ディスカッションを行う。
5 1 7 2 【講義・演習】 教育相談の進め方:いじめを主な例として、教育相談と連携の進め方を概説し、グループ別演習を行う。
6 1 14 2 【講義・演習】 教育相談の進め方:不登校を主な例として、教育相談と連携の進め方を概説し、グループ別演習を行う。
7 1 21 1 【講義・演習】 教育相談の進め方:自殺と児童虐待を主な例として、教育相談と連携の進め方を概説し、グループ別演習を行う。 事前学習:授業受講前に、前回の授業内容を復習しておく。
事後学習:今回の授業内容をふりかえり、レジュメ(ワークシート)を完成させておく。また、最終回に向けて、全体を通じての質問事項を整理しておく。
8 1 21 2 【講義・演習】 まとめと総合演習:教育相談における保健室、養護教諭の役割と実際について概説し、健康相談や健康課題に対応した教育相談活動に関する演習を行う。 事前学習:授業受講前に、前回の授業内容を復習しておく。
事後学習:今回の授業内容をふりかえり、レジュメ(ワークシート)を完成させておく。また、全体を通じて学んだことを整理しておく。

回数 曜日 時限 授業計画/授業外学習 授業計画 授業外学習 担当者
事前学習・事後学習 時間


[成績評価と基準]
授業、演習への参加度とリアクションペーパーの内容(60%)/最終レポート(Final Report)(40%)で評価する。
[履修上の注意]
パソコン(スマーフォンも可)・インターネットを使って調べ学習をすることがあります(事前に授業内で周知します)。
[教科書]
文部科学省「生徒指導提要(令和4年12月)」デジタルテキスト (https://www.mext.go.jp/content/20230220-mxt_jidou01-000024699-201-1.pdf)
公益財団法人日本学校保健会「教職員のための子供の健康相談及び保健指導の手引―令和3年度改訂―」(電子ブック)2022年
文部科学省「いじめ対策に係る事例集」2018年(https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/seitoshidou/__icsFiles/afieldfile/2018/09/25/1409466_001_1.pdf)
[参考書・参考資料]
東宏行、伊東毅著『新時代の生徒指導』2023年、放送大学教育振興会
平木典子「新・カウンセリングの話 (朝日選書)」2020年、朝日新聞社
文部科学省「児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果の概要」(最新版)
文部科学省ホームページ http://www.mext.go.jp/
国立教育政策研究所ホームページ http://www.nier.go.jp/
[質問への対応(オフィスアワー・E-mail)]
E-mail で受け付けます。メールアドレスは初回授業時に連絡します。
[備考]
・講義資料は事前にLMSに掲載し、学生の学修状況を確認する。
・演習時は、与えられた課題に基づいて小グループでディスカッションを行い、各々の意見を発表し合う。
・講義内でLMS等を用いて学生の理解度を確認し、補足説明をする。
・講義内で実施した小テストやLMSに挙げられた質問について、講義内で回答・解説する。
・成績評価の結果は、「授業評価の回答および成績評価の講評」に記載しフィードバックする。