授業科目
(英名)
薬理学
(Pharmacology)
授業科目コード NN205211J
科目責任者 林 啓太朗
担当教員 林 啓太朗 保・助・養の受験資格

保健師 : 必修

助産師 : 必修

養教一種: 必修

担当形態 単独  施行規則に定める科目

科目区分又は事項
養護に関する科目

「微生物学、免疫学、薬理概論」
1単位
必修
講義
15時間
2学年 3セメスター 専門基盤科目
[授業の概要]
薬物の生体での作用機序、作用点について、および薬物の体内動態(薬の吸収、分布、代謝、排泄)についての基本的な知識について学修する。 さらに、多くの器官や臓器に亘る病態に対する治療薬の基本的な作用機構について学修する。
[授業の目的]
「DP2.科学的思考を備え、根拠に基づいた看護を実践できる」力を養うために、薬物の生体での作用機序、作用点、体内動態についての基本的な知識について学修する。
[到達目標]
1.薬物療法の理論的背景の基本事項について説明する。(DP-2◎)
2.体内動態に基づいた薬効発現および薬物相互作用を理解し、説明する。(DP-2◎)
3.様々な器官・臓器に亘る病態に対する治療薬の作用機序、適応疾患、有害作用、禁忌などについて説明する。(DP-1〇)
回数 曜日 時限 授業計画/授業外学習 授業計画 授業外学習 担当者
事前学習・事後学習 時間
1 4 30 3 【講義】 薬理学総論(1)
「薬理学とは何か」「薬物療法における看護師の役割」「薬物の使用目的」「薬物の作用機序の基本」「薬物の用量反応曲線」について最新の知見を学ぶ。
事前学習:配布資料および参考図書等にて、特に「薬物とは何か」、「薬理学とはどのような学問か」について調べておくこと。 20分 林 啓太朗
2 5 7 3 【講義】 薬理学総論(2)
「薬物の体内動態」「薬効に影響する因子」「薬物相互作用」「薬物依存」「高齢者・小児・妊婦の薬理学的管理」「医薬品情報」について最新の知見を最新の知見を学ぶ。
事前学習:配布資料および参考図書等にて、「食物の消化管吸収経路」「肝や腎の役割・機能」について学習しておくこと。 20分
3 5 14 3 【講義】 自律神経作用薬
生理的な循環器・消化器・呼吸器などの機能と関わりが深い自律神経作用薬の作用機序、有害事象について最新の知見を学ぶ。
事前学習:交感神経、副交感神経の基本的な役割について、人体の構造・機能を復習し、整理してしておくこと。 20分
4 5 21 3 【講義】 中枢神経作用薬
「抗不安・催眠薬」「パーキンソン病治療薬」「抗うつ薬」「統合失調症治療薬」「アルツハイマー病治療薬」「麻薬性鎮痛薬」「抗てんかん薬」の作用機序、有害事象について最新の知見を学ぶ。
事前学習:配布資料および参考図書等にて、「睡眠のしくみ」「パーキンソン病」「認知症」「気分障害」「統合失調症」「てんかん」について調べて整理しておくこと。 20分
5 5 28 3 【講義】 循環器作用薬
「高血圧治療薬」「抗不整脈薬」「狭心症治療薬」「心不全治療薬」「抗血栓薬」の作用機序、有害事象について最新の知見を学ぶ。
事前学習:「冠血流と心筋の酸素供給・需要(消費)」、「心拍出量の調節」、「血圧上昇のしくみ」「循環血漿量調節機構であるレニン・アンジオテンシン・アルドステロン系」について人体の構造・機能を復習し、整理してしておくこと。 20分
6 6 4 3 【講義】 解熱鎮痛・抗炎症薬、免疫抑制薬、抗腫瘍薬
【解熱鎮痛・抗炎症薬】【免疫抑制薬】:「免疫システムの基礎」「炎症発現の基本的メカニズム」「ステロイド性抗炎症薬」「非ステロイド性抗炎症薬(NSAID)」「免疫抑制薬」の作用機序、有害事象について学ぶ。
【抗腫瘍薬】:「抗腫瘍薬」の作用機序、有害事象について最新の知見を学ぶ。
事前学習:「炎症の病理」、「糖質コルチコイドの主な生理作用」「免疫反応のしくみ」「細胞増殖のしくみ」について生化学、人体の構造・機能を復習し、整理してしておくこと。 20分
7 6 11 3 【講義】 呼吸器疾患治療薬、感染症治療薬
【呼吸器疾患治療薬】:「気管支喘息治療薬」「COPD治療薬」「鎮咳薬」「去痰薬」などの作用機序、有害事象について学ぶ。
【抗感染症薬】:各抗菌薬の特徴(作用機序・抗菌スペクトル・適応症・有害事象・耐性菌)について最新の知見を学ぶ。
事前学習:「呼吸器の構造と機能」、「咳の発現機序」「感染症を引き起こす代表的な細菌とウイルス」について、微生物学、人体の構造・機能を復習し、整理してしておくこと。 20分
8 6 18 2 【講義】 代謝性疾患治療薬、消化器作用薬
【代謝性疾患治療薬】:「糖尿病治療薬」「脂質代謝異常治療薬」「高尿酸血症治療薬」の作用機序、有害事象ついて学ぶ。
【消化器作用薬】:「潰瘍発生機序」「消化性潰瘍治療薬」「制吐薬」「瀉下薬」「止瀉薬」の作用機序や有害事象について最新の知見を学ぶ。
事前学習:「血糖調節機構」「脂質の吸収過程および血清脂質の種類」「尿酸とは何か」「胃酸分泌のしくみ」」について生化学、人体の構造・機能を復習し、整理してしておくこと。 20分

回数 曜日 時限 授業計画/授業外学習 授業計画 授業外学習 担当者
事前学習・事後学習 時間


[成績評価と基準]
 小テストおよび定期試験を実施する
 1.小テスト(10%)
 2.前期定期試験(90%):
  知識の修得度、論理的思考を評価
[履修上の注意]
薬理学を修得するには、これまで学んだ生理学、解剖学、生化学などを理解しておくことが必須である。それらをしっかり復習した上で薬理学の講義に望むこと。
[教科書]
指定図書は下記とするが、講義の進行は配布資料に基づき行う。指定図書をしっかり読んでおくこと。
また、系統看護学講座シリーズの専門基礎分野(解剖生理学・生化学・病態生理学)および 専門分野Ⅱ(成人看護学:呼吸器、循環器、内分泌・代謝、脳・神経) などの図書も適宜参照すること。
指定図書:
吉岡充弘: 系統看護学講座 専門基礎分野 薬理学,医学書院.(電子教科書)
[参考書・参考資料]
下記に記載の1は看護系学生を対象、2および3は医学部学生を対象とした標準的な薬理学の書籍である。
1.赤瀬智子,柳田 俊彦(編):ナーシング・グラフィカ 疾病の成り立ち② 臨床薬理学,メディカ出版.
2.田中千賀子,加藤隆一,成宮 周(編):NEW 薬理学,南江堂.
3.飯野正光,鈴木秀典(編):標準薬理学,医学書院.
[質問への対応(オフィスアワー・E-mail)]
1.質問は各講義時間終了時に対応
2.オフィスアワー 科目責任者(林):木曜日以外の9時~16時
3.Email: khayashi@dokkyomed.ac.jp
[備考]
・講義資料は事前にLMSに掲載し、学生の学修状況を確認する。
・講義内でLMS等を用いて学生の理解度を確認し、補足説明をする。
・講義内で実施した小テストやLMSに挙げられた質問について、講義内で回答・解説する。
・成績評価の結果は、「授業評価の回答および成績評価の講評」に記載しフィードバックする。