授業科目 (英名) |
慢性期看護援助論 (Chronic care Nursing) |
授業科目コード | NN310220Jキ |
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科目責任者 | 戸沢 智也 |
2単位 |
必修 |
講義・演習 |
45時間 |
2学年 4セメスター 専門科目 |
[授業の概要] 健康障害が慢性期にある者とその家族を対象にした看護援助について学修する。 病を抱えながら生きる慢性的な健康障害をもつ対象とその家族の特徴および疾患の慢性状態、急性増悪の可能性のある状況の特徴を理解し、慢性期看護に有用な理論や概念を活用しながらセルフマネージメントおよび生活の再構築に必要な看護援助について学修する。 |
[授業の目的] 慢性期にある者とその家族を対象にした看護援助について理解する。 (看護の対象を総合的に理解し、科学的な知識・技術に基づいた看護を実践できる) |
[到達目標] 1.慢性の経過をたどる疾患の特徴と治療経過を説明する。 2.慢性の経過をたどる疾患を抱える人への支援の基盤となる理論や概念を説明する。 3.急性増悪の因子を理解し、予防的な対応を説明する。 4.対象者が自分らしい生活の実現ができるために必要な看護を説明する。 5.疾病が対象者と家族に及ぼす影響を説明する。 6.対象者に必要な資源を説明する。 7.慢性の経過をたどる人の安楽ではない状態に対する看護支援、全人的な苦痛の緩和について説明する。 |
回数 | 月 | 日 | 曜日 | 時限 | 授業計画/授業外学習 | 授業計画 | 授業外学習 | 担当者 | |
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事前学習・事後学習 | 時間 | ||||||||
1 | 10 | 4 | 金 | 1 |
【講義】 ガイダンス 慢性期看護援助論の学修の進め方 1. 慢性期看護の特徴 2. 慢性期看護に関連する看護理論 |
事前学習: 既習の実践看護学概論、成人看護支援論で学修した成人期の特徴について復習する。 |
30分 |
戸沢 智也 |
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2 | 10 | 4 | 金 | 2 |
【講義】 <生活習慣病を持つ人の看護> 1.生活習慣病の看護 2. ゴードンの機能パターンに基づく患者理解 |
事後学習: 生活習慣病全般について復習する。 |
30分 | 佐藤 佳子 | |
3 | 10 | 8 | 火 | 1 |
【講義】 <身体症状が日常生活を左右する人の看護①:性感染症とヘルスケア> 性感染症のケアの原則を理解し、性感染症の1次予防、2次予防、3次予防について学修する。 |
事前or事後学習: 提出方法・期限は、LMS又は講義内で提示する。 |
30分 | 赤羽 由美 | |
4 | 10 | 11 | 金 | 1 |
【講義・演習】 <慢性疾患をもつ子どもと家族の成長・発達> 1型糖尿病の子どもの事例をもとに、慢性疾患を有する子どもと家族への発達段階を踏まえた看護支援について学修する。 |
事前・事後学習:小児臨床看護学総論「第3章A慢性期にある子どもと家族の看護」を読み、要点をまとめる。 | 30分 | 小西 美樹 | |
5 | 10 | 11 | 金 | 2 | 30分 | ||||
6 | 10 | 18 | 金 | 2 |
【講義】 <身体症状が日常生活を左右する人の看護②:更年期障害へのヘルスケア> 更年期女性の心身の健康問題の特徴と、基本的なヘルスケアについて学修する。 |
事前or事後学習: 提出方法・期限は、LMS又は講義内で提示する。 |
30分 | 赤羽 由美 | |
7 | 10 | 25 | 金 | 1 |
【講義・演習】 <慢性疾患を持ちながらより良く生きるための看護> 症状の急激な変化は分かりにくいものの、生活を左右する糖尿病について学修する。 演習:糖尿病患者の事例をもとに関連図を作成する。 |
事前学習: ゴードンの機能的健康パターンの分類を復習する。事後学習: 自分が慢性疾患を抱えた場合、生活のどのような点に支障を来たすかを考え、まとめる。 |
40分 | 佐藤 佳子 | |
8 | 10 | 25 | 金 | 2 | 事後学習:慢性の経過をたどる人が「より良く生きる」とはどういうことか、生きがいや生活の質を踏まえて復習する。 | 30分 | |||
9 | 11 | 1 | 金 | 1 |
【講義・演習】 <急性発症し慢性の経過をたどる人の看護> 虚血性心疾患を発症し、心不全状態となった人への看護を学修する。 演習:心臓模型の作成と患者への説明、心不全手帳を用いたセルフモニタリング |
事前学習:①心臓の解剖、機能、心臓の疾患・治療に関して復習する。 ②塩分摂取量の計算をする。 |
30分 | 戸沢 智也 | |
10 | 11 | 1 | 金 | 2 |
事後学習:①心疾患をもつ人の療養生活について復習する。 ②心疾患をもつ人の病いを考える。 |
30分 | |||
11 | 11 | 15 | 金 | 1 |
【講義・演習】 <身体の衰弱により終末期に向かう人の看護> 慢性腎臓病により、腎代替療法を必要とする。身体へと移行する人への看護を学修する。 演習:社会によってつくられる病とスティグマに関するグループディスカッション |
事前学習:①腎臓の解剖、機能、心臓の疾患・治療に関して復習する。②たんぱく質摂取量の計算をする。 | 30分 | 戸沢 智也 | |
12 | 11 | 15 | 金 | 2 |
事後学習:①腎臓疾患をもつ人の療養生活について復習する。 ②腎臓病をもつ人の病いを考える。 |
30分 | |||
13 | 11 | 22 | 金 | 1 |
【講義・演習】 <身体機能の衰退をたどる人の看護①> ニコチン依存症により、慢性閉塞性肺疾患となった人への看護を学修する。 演習:「息がはけない」ことに関連する生きづらさへの理解を深める。 |
事前学習:呼吸器の解剖、機能、呼吸器の疾患・治療に関して復習する。 | 30分 | 須坂 洋子 | |
14 | 11 | 22 | 金 | 2 | 事後学習:①呼吸器疾患をもつ人の療養生活について復習する。②喫煙者の病いを考える。 | 45分 | |||
15 | 11 | 29 | 金 | 1 |
【講義・演習】 <身体機能の衰退をたどる人の看護②> 筋萎縮性側索硬化症を発症した人への看護を学修する。 演習:筋萎縮性側索硬化症の方の生活とその援助についてのグループディスカッション |
事前学習: 筋萎縮性側索硬化症の病態・治療を復習する。 |
30分 | 須坂 洋子 | |
16 | 11 | 29 | 金 | 2 |
事後学習: 身体機能が徐々に自分の意思で動かせなくなっていく状況下での患者・家族の心理・看護について考え、まとめる。 |
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17 | 12 | 6 | 金 | 1 |
【講義・演習】 <内部障害を持つ人の看護> 排泄リハビリテーション: 排泄経路が変わることで生じる機能障害に対してのセルフケア、及びその看護支援について学修する。 演習:ストーマケア製品を用いた体験学習及びオストメイトの日常生活に関するグループディスカッション |
事前学習: ストーマケア製品のHPを見て、ストーマケア、オストメイトの心理を予習する。 |
30分 |
鈴木 珠水 石井 恵 |
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18 | 12 | 6 | 金 | 2 |
事後学習1: オストメイトの人の日常生活における看護課題について復習する。 事後学習2: 演習中に用いたストーマ装具を腹部に装着し生活し、気づきを得る。 |
60分 | |||
19 | 12 | 13 | 金 | 1 |
【講義・演習】 <健康に悪影響を与えうる量の環境汚染物質に曝された状態の人の看護> 1.環境病の概念について学修する。 2.NANDAの「汚染:個人」の看護診断について学びを深める。 3.環境が人間に与える影響について、最新の動向を踏まえ、化学物質過敏症の人の看護課題について学修する。 演習:化学物質過敏症の方のillnessに関することや香害に関するグループディスカッション |
事前学習: 看護診断ハンドブック第12版P28-33まで熟読する。 |
30分 |
鈴木 珠水 石井 恵 |
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20 | 12 | 13 | 金 | 2 |
事後学習: 環境病に苦悩する人たちに対する看護支援を学修する。 |
30分 | |||
21 | 12 | 20 | 金 | 1 |
【講義】 <継続的な生活制限を受ける人および内部障がいを持つ人の看護> 脊髄の損傷により、障がいがある状態になった人の課題、看護を学修する。 |
事前学習: 脊髄の解剖、機能、脊髄損傷損傷の疾患・治療に関して復習する。事後学習: 頸髄損傷の方のyoutubeを見て内部障害について復習する。 |
30分 |
鈴木 珠水 石井 恵 |
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22 | 12 | 20 | 金 | 2 |
【講義】 <重複疾患を抱えている人への支援> 透析・心不全・糖尿病・脳梗塞など重複疾患を抱えている人の特徴や援助について学修する。 |
事後学習: 重複疾患を抱える人に対する全人的な看護を考える。 |
30分 | 佐藤 佳子 | |
23 | 12 | 26 | 木 | 1 |
【講義】 <社会的支援システムや制度> 社会的支援システムや制度について、病院から在宅・施設に向けた退院支援の側面から学修する。 学修した慢性期看護について振り返り、今後の展望や課題について考える。 |
事前・事後学習: 社会的支援システムや制度について復習する。 これまでの講義全体の復習とまとめを行う。 |
30分 | 戸沢 智也 |
回数 | 月 | 日 | 曜日 | 時限 | 授業計画/授業外学習 | 授業計画 | 授業外学習 | 担当者 | |
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事前学習・事後学習 | 時間 | ||||||||
[成績評価と基準] 定期試験40%、単元毎の小テストor課題:12回×5%=60% |
[履修上の注意] 事前課題・事後課題に取り組んで授業に臨む。 本科目では、看護援助について学修するため、講義、演習で扱う疾患の診断・治療・検査などに関しては十分な学習をして臨む。 ディスカッションでは、積極的な発言を期待する。 小テストは、看護援助に関するものに限らず、疾患に関する内容を問う場合もある。 |
[教科書] 系統別看護学講座シリーズ 医学書院(電子教科書) ナーシング・グラフィカシリーズ 成人看護学③セルフマネジメント メディカ出版 看護診断ハンドブック 第12版 黒江 ゆり子 医学書院 |
[参考書・参考資料] ナーシング・グラフィカシリーズ 成人看護学①成人看護学概論 メディカ出版 看護過程展開論、フィジカルアセスメント、成人看護支援論、病態治療学Ⅰ・Ⅱでの授業資料 |
[質問への対応(オフィスアワー・E-mail)] オフィスアワー ●科目責任者 戸沢智也 12:00~13:00 t-tozawa@dokkyomed.ac.jp ●科目担当者 赤羽由美 講義前日 12:00~13:00 E-mail: yumi-a@dokkyomed.ac.jp 小西美樹 講義前日 12:00~13:00 E-mail: konimiki@dokkyomed.ac.jp 鈴木珠水 講義前日 12:00~13:00 E-mail: suzukita@dokkyomed.ac.jp 佐藤佳子 講義前日 12:00~13:00 E-mail: y-satoh@dokkyomed.ac.jp 須坂洋子 講義前日 12:00~13:00 E-mail: h-susaka@dokkyomed.ac.jp 石井恵 講義前日 12:00~13:00 |
[備考] ・講義資料は事前にLMSに掲載し、学生の学習状況を確認する。 ・eナーストレーナー、ナーシングスキル等を利用した演習や事前・事後学修を行う。 ・演習時には、与えられた課題に基づいて小グループでディスカッションを行い、各々の意見を発表し合う。 ・講義内でLMS等を用いて学生の理解度を確認し、補足説明をする。 ・小テストは実施後に解説するが、その後に生じた質問やLMSに挙げられた質問は、LMSや次回の講義などで回答・解説する。 ・成績評価の結果は、「授業評価の回答および成績評価の講評」に記載しフィードバックする。 |