授業科目
(英名)
公衆衛生看護支援論
(Public Health Nursing)
授業科目コード NN310218Jキ
科目責任者 桐生 育恵
1単位
必修
講義・演習
30時間
3学年編入 6セメスター 専門科目
[授業の概要]
地域で生活する人々を対象に、ライフステージに沿った対象別・課題別の看護支援について学修する。
法的根拠を基盤とした自治体の健康施策の下で展開される母子(親子)・成人・高齢者各期の保健活動、さらに、精神・障がい・難病・感染症保健対策と健康危機管理の中で各対象者に必要とされる保健活動について学修する。
[授業の目的]
ライフステージに沿って展開される各期の保健活動および精神・障がい・難病・感染症対策と広域の健康危機管理における保健活動について理解する。
(看護の対象を総合的に理解し、科学的な知識・技術に基づいた看護を実践できる)
[到達目標]
1.公衆衛生と公衆衛生看護の定義を説明する。(DP-3)
2.個と地域の関係を説明する。(DP-2◎)
3.地域の保健師活動の展開をPDCA理論で説明する。(DP-2◎)
4.保健師活動指針を実践レベルで説明する。(DP-3)
5.感染症保健対策の動向を説明する。(DP-3)
6.リプロダクティブヘルス/ライツの意義を理解し、対象者に必要な看護支援を説明する。(DP-1、DP-2◎)
7.在宅看護におけるリスクマネジメントについて説明する。(DP-1、DP-2◎)
回数 曜日 時限 授業計画/授業外学習 授業計画 授業外学習 担当者
事前学習・事後学習 時間
1 4 17 1 【講義】 科目のガイダンス、<公衆衛生看護学>
公衆衛生看護学の定義、ウィンスロゥの公衆衛生の定義、ヘルスプロモーションなど歴史的変遷を踏まえ、関連する概念を、最新の具体例を対応させながら解説する。
事前学習:公衆衛生、ヘルスプロモーションについて、用語の定義を調べる。
事後学習:国家試験問題を解く。ウィンスロゥの定義を覚える。
30分 加藤 典子
桐生 育恵
2 4 24 1 【講義】 <公衆衛生看護学>
保健師活動の動画を視聴し、「個」の健康課題と「地域」の健康課題を連動させた保健師活動の特徴を解説する。また、関係機関や地域住民との連携の実際も併せて説明する。
事前学習:教科書「個」から「地域」へ広げる保健師活動p1-p12を読む。
事後学習:国家試験問題を解く。
30分 加藤 典子
3 5 1 1 【講義】 <公衆衛生看護学>
厚生労働省の通知「保健師活動指針」の10項目について概説し、動画視聴した保健師活動に対応させ、理論と実際を連動させて理解を深める。
事前学習:保健師活動指針を読む。
事後学習:国家試験問題を解く。
30分
4 5 8 1 【講義】 <感染症保健>感染症対策の動向
感染症保健活動の理念、感染症対策の変遷、感染症対策の体制について説明する。
事前学習:教科書p.200-207を読む。
事後学習:感染症対策の動向に関する国家試験問題を解く。
30分 齋藤 道子
5 5 14 1 【講義】 <感染症保健>感染症対策①
感染症の成り立ちと感染症対策の基本について説明する。
事前学習:教科書p.208-211を読む。
事後学習:感染症対策に関する国家試験問題を解く。
30分
6 5 21 1 【講義】 <公衆衛生看護学>
保健師活動における住民との協働を、自殺予防対策の活動事例を用いて説明する。住民の力について考察する。
事前学習:地域保健における住民の力について考える。
事後学習:国家試験問題を解く。
30分 加藤 典子
7 5 21 4 【講義】 <感染症保健>感染症対策②
予防接種について説明する。
事前学習:教科書p.212-215を読む。
事後学習:予防接種に関する国家試験問題を解く。
30分 齋藤 道子
8 6 2 1 【講義】 <母性看護学>リプロダクティブヘルスケア
不妊治療と看護
事前学習:課題提出方法・期限は、LMSまたは、講義内で提示する。 30分 西岡 啓子
柴田 由里子
坂入 珠帆
9 6 9 1 【講義】 <母性看護学> リプロダクティブヘルスケア
・性暴力を受けた女性に対する看護
・児童虐待と必要な看護
30分
10 6 17 1 【講義】 <公衆衛生看護学>
地域診断に基づくPDCAサイクルについて、若年妊娠・虐待予防を目的とした保健師の活動事例を用いて説明する。
事前学習:PDCAサイクルについて調べる。
事後学習:国家試験問題を解く。
30分 加藤 典子
11 6 24 1 【講義】 <公衆衛生看護学>
市町村における保健師活動の実践例を動画視聴し、市町村保健師の活動範囲や活動方法について説明する。
事前学習:事前配布資料の内「市町村に所属する保健師」の部分を読む。
事後学習:国家試験問題を解く。
30分
12 6 27 2 【講義・演習】 <在宅看護学>
1.在宅におけるリスクマネジメント①〔最新〕(広義~狭義)
2.在宅看護の視点でみる在宅におけるリスクとは何か(地域・環境・場)
3.ハザードマップについて
4.在宅生活における防災(災害)意識を高める支援
5.安全に自律して生活するための支援とは
6.訪問看護ステーションにおけるBCP/BCM
7.授業内で提示する課題に対するスモールグループディスカッション・発表
事前学習:ハザードマップに関する事前課題をLMSより提示する。各自事前課題を持ち寄って授業に参加すること。 30分 甲州 優
13 7 2 1 【講義】 <公衆衛生看護学>
都道府県における保健師活動の実践例を動画視聴し、保健所保健師の活動範囲や活動方法について説明する。
事前学習:事前配布資料の内「都道府県保健所等に所属する保健師」の部分を読む。
事後学習:国家試験問題を解く。
30分 加藤 典子
14 7 2 2 【講義】 <公衆衛生看護学>
保健師活動指針について説明し、我が国の施策の仕組みを理解する。また、イタリア、スウェーデンなど海外の地域保健活動について説明し、我が国の公衆衛生看護の特徴について考察する。
事前学習:保健師活動指針を厚生労働省のホームページで見つける。
事後学習:国家試験問題を解く。
30分
15 7 4 2 【講義・演習】 <在宅看護学>
1.在宅におけるリスクマネジメント②〔最新〕(広義~狭義)
2.在宅看護の視点でみる在宅におけるリスクとは何か(地域・環境・場)
3.施設・自宅内で使用する福祉用具利用(介護ロボット含)に関するリスクへの意識を高める支援
4.安全に自律して生活するための支援とは
5.在宅におけるリスクマネジメントに関わる多職種・多機関の連携・協働
6.授業内で提示する課題に対するスモールグループディスカッション・発表
7.リスクマネジメント①・②合わせてのレポート提出
事前学習:新聞や雑誌、インターネットなどから介護ロボットについての情報得ておく。 30分 甲州 優
桐生 育恵

回数 曜日 時限 授業計画/授業外学習 授業計画 授業外学習 担当者
事前学習・事後学習 時間


[成績評価と基準]
・定期試験45%、課題50%、授業参加度(リフレクションの内容)5%で評価する。
・課題の提出期限や場所については、授業中に提示する。
[履修上の注意]
・本科目は、他の科目(公衆衛生看護学、母性看護学、在宅看護学)を統合して行う。授業担当者の指示に従うこと。
<公衆衛生看護学>
各回の授業内容に対応する国家試験問題を講義資料として提示する。また、その解説は、次回の授業内で行う。事後学習で確認し知識と考え方を確実に積み上げること。学生が記述したリフレクションの内容をもとに、理解の到達度を確認し、補足説明と共有を行う。したがって、リフレクションは丁寧に記述すること。
<母性看護学>
・グループワークや発表等を通して、自分の考えを表現できるように心がけて欲しい。
・授業は毎回の事前課題による予習のもとに展開される。
・母性看護学を取り巻く現状や最新の知見を理解するために、厚生労働省などの官公庁ホームページや各種団体のホームページなど、授業内で紹介する。積極的に学修すること。
<在宅看護学>
事前事後学習は事前にLMSに掲示するので、各自必ず確認して取り組む。
[教科書]
<公衆衛生看護学>
医 学:標準保健師講座1 公衆衛生看護学概論,医学書院(電子教科書)
標準保健師講座2 公衆衛生看護技術,医学書院(電子教科書)
標準保健師講座3 対象別公衆衛生看護活動,医学書院(電子教科書)
行 政:保健実践科学シリーズ 行政看護学,金子仁子著,講談社 2017
    展開図:PDCAの展開図でわかる「個」から「地域」へ広げる保健師活動(改訂版),クオリティケア 2020
<感染症保健>
標準保健師講座3 対象別公衆衛生看護活動,医学書院(電子教科書)
<母性看護学>
系統看護学講座 専門 母性看護学概論 母性看護学1 第14版第2刷 医学書院(電子教科書)
系統看護学講座 専門 母性看護学各論 母性看護学2 第14版第2刷 医学書院(電子教科書)
<在宅看護学>
系統看護学講座 専門分野 地域・在宅看護の基礎〔1〕地域・在宅看護の基盤 医学書院(電子教科書)
系統看護学講座 専門分野 地域・在宅看護の実践〔2〕地域・在宅看護の実践 医学書院(電子教科書)
[参考書・参考資料]
<母性看護学>
・気が見える vol.10 産科 井上裕美他 MEDIC MEDIA
・写真でわかる母性看護技術 平澤美恵子 インターメディカ
・写真でわかる助産技術 平澤美恵子 インタ―メディカ
・ウィメンズヘルスケア 吉沢豊予子 日本看護協会出版会
[質問への対応(オフィスアワー・E-mail)]
科目責任者
メールアドレス:i-kiryuu@dokkyomed.ac.jp
オフィスアワー:講義日の12:00~13:00
[備考]
・講義資料は事前にLMSに掲載する。
・講義内でLMS等を用いて学生の理解度を確認し、補足説明をする。
・講義内で実施した小テストやLMSに挙げられた質問について、講義内で回答・解説する。
・成績評価の結果は、「授業評価の回答および成績評価の講評」に記載しフィードバックする。