分野 専門基礎分野 区分 疾病の成り立ちと回復の促進 科目コード
授業科目 ★疾病の成り立ち 科目責任者 矢澤 卓也(医師)
1単位
講義
30時間
15回
1学年 後期
[授業の概要]
[授業の概要]
病理的に変化する個人の反応としての症候をおこす疾病に、原因や成り立ち・進展など疾病の背後にある問題を明らかにし、損なわれた生理機能を回復したり、失われた機能を補填するにはどうしたらよいかを知り、治療や援助にどうつなげるかを考える基礎的知識を学ぶ。この講義では、高学年次に学ぶ疾病各論により深く理解できるよう教授していく
[授業の目的]
[授業の目的]
1.疾病の原因と形成される病変が、細胞・組織レベルにおいて、どのような形態学的変化として現れているかを説明できる
2.基礎的な疾病の成り立ちについて学習し、看護師として必要な疾病診断・治療における基礎的知識について理解する
[到達目標]
[到達目標]
1.疾病「病気」とは何かがわかる
2.疾病の要因・誘因と回復力がわかる
3.疾病と病変によって、生体の臓器組織に現れる形態・機能・代謝の変化がわかる
4.疾病のメカニズムがわかる
5.症状のメカニズムがわかる
[DPとの関連]
DP2 看護の対象を総合的に理解し、科学的な知識・技術に基づいた看護を実践できる
回数 曜日 時限 授業内容 授業計画 授業外学習 担当者
事前学習・事後学習 時間
1 10 1 4 【講義】 病理学について
1.病理学の意義
2.病気の内因と外因
3.公害病・医原病
テキスト・配布資料の該当するところを熟読する 30分 矢澤卓也
矢澤華子
2 10 8 4 【講義】 細胞組織の障害と修復・回復
1.損傷と原因
2.細胞の障害(萎縮・変性・肥大・過形
成、壊死〈ネクローシス〉とアポトーシ
ス、創傷と治癒、色素沈着、再生)
岩本雅美
3 10 15 4
4 10 22 4 【講義】 循環障害
1.虚血と梗塞
2.充血・うっ血・出血
3.浮腫と腹水・胸水
4.血栓と塞栓、DIC
5.ショック
柏木維人
5 10 29 4
6 11 5 4 【講義】 炎症、免疫、移植の病理
1.炎症の分類
2.液性免疫と細胞性免疫
3.免疫細胞とサイトカイン
4.免疫反応の低下
5.アレルギーと自己免疫疾患
6.HLA(組織適合抗原)
7 11 12 4
8 11 19 4 【講義】 感染症
1.病原体の種類、大きさ、感染ルート、
  予防・治療
2.皮膚と粘膜の感染防御
3.常在細菌と日和見感染
9 11 26 4 【講義】 腫瘍
1.良性腫瘍と悪性腫瘍
2.上皮性腫瘍と非上皮性腫瘍
3.がんの進展・転移
4.腫瘍の原因と発生メカニズム
5.がんの診断と治療、症状の管理
  痛み・衰弱・胸水・腹水・病的骨折など
岩本雅美
10 12 3 4
11 12 10 4 矢澤華子
12 1 7 4 【講義】 内分泌・代謝
1.脂質代謝障害
2.タンパク質代謝障害
3.糖質代謝障害
4.その他の有機質・無機質の代謝異常
石井 順
13 1 21 4 【講義】 先天異常と遺伝子異常
1.遺伝の基礎
2.先天異常の分類と原因
3.染色体異常症
4.遺伝子情報の変化
5.出生前診断
14 2 4 4 【講義】 老化と死
1.個体の老化と老年症候群
2.加齢に伴う諸臓器の変化
3.個体の死と終末期医療
15 2 10 4 【講義】 試験・まとめ
矢澤卓也


[成績評価と基準]
筆記試験と授業参加状況
[履修上の注意]
病理学は、実際に病気になった患者さんの身体に生じている変化を、細胞・組織・臓器の各レベルにおいて、肉眼像、顕微鏡像を通じて学ぶ学問領域である。身体に起きている病的変化を理解するためには、人体の正常構造および機能を理解している必要がある。病院実習で患者様を受け持った際に病理学の重要性に気づく学生が多く見られるが、後から勉強するのは時間的にも困難となる。これまでに学んだ人体の構造(解剖・組織学)と機能(生理学)が苦手だった学生は、病理学の講義と並行して復習していただきたい。
特に、講義前に教科書の該当部分、講義のレジュメを読んでおくこと 。
わからないことがあれば積極的に質問し、看護につながるよう学んでほしい。
[教科書]
①系統看護学講座 専門基礎 病理学 疾病の成り立ちと回復の促進1 医学書院、
②系統看護学講座 専門基礎 病態生理学 疾病の成り立ちと回復の促進2 医学書院
[参考書・参考資料]
カラーで学べる病理学 第6版 渡辺照男、浅田祐士郎 編集 ヌーヴェルヒロカワ
[質問への対応(オフィスアワー・E-mail)]
講義終了後に科目担当者が直接、またはE-mail(下記)で随時受け付ける。
また、オフィスアワー以外の時間で研究室に来室を希望する場合は、事前にメールで連絡する。
  オフィスアワー :月~金曜 随時
  E-mail: tkyazawa@dokkyomed.ac.jp(矢澤卓也)、
     hnyazawa@dokkyomed.ac.jp(矢澤華子)、
     k-kore@dokkyomed.ac.jp(柏木維人)、
     jishii@dokkyomed.ac.jp(石井 順)、
     m-iwamo@dokkyomed.ac.jp(岩本雅美)
[備考]