分野 | 専門分野 | 区分 | 看護実践を支える科目 | 科目コード | |
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授業科目 | ★精神看護学概論 | 科目責任者 | 成沢 友美(看護師) |
1単位 |
講義・GW |
30時間 |
15回 |
1学年 後期 |
[授業の概要] この科目では精神保健の考え方、危機介入、現代社会におけるこころの問題を学修し、精神看護が必要とされる場と対象を理解する。また、心のしくみや発達や精神障害のとらえ方、精神保健医療福祉の変遷と現状、法制度とその意味を学修し、精神に障害をもつ人の人権を考え、倫理を踏まえた精神看護の実践のための基盤とする。 [実務経験とその関連資格] 大学病院で看護師として勤務 |
[授業の目的] 現代社会における心の問題や危機介入について学び、社会の中で精神看護が必要とされていることを理解する。また、心のしくみや発達を学び、精神障害や精神科での治療を理解するための基礎的知識とする。さらに精神障害をもつ人の倫理を踏まえた支援を考えるための知識として、精神医療の歴史的背景や精神障害に関わる法制度について理解する。 |
[到達目標] 1.精神看護が必要とされる場と対象を説明できる。 2.心のしくみと発達を説明できる。 3.精神医療や地域生活に関わる法律や制度の概要を説明できる。 4.精神障害や精神に障害をもつ人のとらえ方を倫理を踏まえて説明できる。 |
[DPとの関連] DP2 看護の対象を総合的に理解し、科学的な知識・技術に基づいた看護を実践できる |
回数 | 月 | 日 | 曜日 | 時限 | 授業内容 | 授業計画 | 授業外学習 | 担当者 | |
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事前学習・事後学習 | 時間 | ||||||||
1 | 10 | 3 | 金 | 3 |
【講義】 1.精神看護とは 2.精神保健の考え方 1)精神の健康とは 2)3つの予防概念 3.精神看護の役割の広がり |
<事前学習> 教科書①第1章A-①②、第2章Aを読み、精神看護の対象を含め、精神看護とは何かについて考えてくる。 <事後学習> 「精神看護の対象」「精神看護とはなにか」ついて理解したことを事前学習での自分の考えとの相違を含めて記述し、提出する。 |
30分 |
成沢友美 (看護師) |
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2 | 10 | 6 | 月 | 1 |
【講義】 1.精神保健における危機 1)危機とは 2)危機理論・危機モデル 3)危機介入 |
<事前学習> 教科書①第2章Bを読む。健康支援論で学習した「心の健康」「心の健康とストレス」を復習する。 <事後学習> 危機と危機介入について学んだことを記述し、提出する。 |
30分 | ||
3 | 10 | 21 | 火 | 1 |
【GW】 1.現代社会におけるこころの問題 ① 自殺 ② 依存症 ③ 不登校 ④ ひきこもり ⑤ 虐待 ⑥ ハラスメント <GWの課題>上記 ①~⑥のうち、指定された項目に対し「誘因や原因や背景など」「現状(人数や件数の推移など)」「予防・対応のための対策や取り組み(制度など)」を話し合う |
<事前学習> 指定された項目のGWの内容を、各自調べる <事後学習> 発表の準備 |
45分 |
成沢友美 (看護師) 臼井えみ (看護師) |
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4 | 10 | 27 | 月 | 4 |
【講義・GW】 1.発表会 2.まとめ |
<事前学習> 発表の準備 <事後学習> 「現代社会における心の問題」について各グループの発表から学んだ「ことを記述し提出する。 |
30分 | ||
5 | 10 | 31 | 金 | 2 |
【講義】 1.災害時のこころのケア 1)災害派遣精神医療チーム(DPAT)の活動 2)災害後の精神的反応 3)災害支援者へのサポート 2.看護師のメンタルヘルス 1)感情労働とメンタルヘルスへの影響 2)看護師のメンタルヘルスを保つためには |
<事前学習> 教科書②第15章、第16章を読む。 <事後学習> ①災害時の心のケア、②看護師のメンタルヘルスについて分かったことや考えたことを記述し、提出する。 |
30分 |
臼井えみ (看護師) |
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6 | 11 | 4 | 火 | 2 |
【講義】 1.リエゾン精神看護 1)リエゾン精神看護とは 2)リエゾン精神看護の対象者 3)リエゾン看護師の役割 4)リエゾン看護看護師の 活動の実際 ① 身体疾患をもつ患者のこころのケア ② 精神疾患をもつ患者が一般病棟で治療を受ける時の関わり |
<事前学習> 教科書②第14章を読む。 <事後学習> リエゾン精神看護について分かったこや考えたこととを記述し、提出する。 |
30分 |
菊池弥保 (看護師) |
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7 | 11 | 5 | 水 | 2 |
【講義】 1.こころのしくみと発達 1)自我の構造と発達段階 2)自我の防衛機制 3)対象関係論 4)各発達段階における心理社会的発達課題と危機 |
<事前学習> 教科書①第3章B-②③④⑤⑥を読む。 <事後学習> 心のしくみと発達について学んだことを記述し、提出する。 |
30分 |
臼井えみ (看護師) |
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8 | 11 | 12 | 水 | 2 |
【講義】 1.精神に障害をもつ人の理解① 1)こころを病むということ 2)スティグマと生きにくさ 3)精神障害のとらえ方 ① ノーマライゼーション ② ICFの考え方 4)リカバリーとは |
<事前学習> 教科書①第1章B、第2章D、第7章Dを読み、精神に障害をもつ人をどのように捉えるか、自分なりに考えてくる。 <事後学習> 授業をとおして精神に障害をもつ人について理解したことを、事前学習での自分の考えとの相違を含めて記述し、提出する。 |
30分 |
成沢友美 (看護師) |
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9 | 11 | 25 | 火 | 2 |
【講義・GW】 1.精神に障害をもつ人の理解② 1)精神に障害をもつ当事者の体験 |
<事前学習> 8回目の授業で考えたことを振り返る。 <事後学習> 精神に障害をもつ当事者の体験を聴講した感想を記述し、提出する。 |
30分 | ゲストスピーカー | |
10 | 11 | 28 | 金 | 4 |
【講義】 1.精神保健医療福祉の変遷① 1)諸外国の変遷 |
<事前学習> 教科書①第7章Aを読む。 <事後学習> 授業の感想を、諸外国における精神医療の変遷を踏まえて記述し、提出する。 |
30分 |
成沢友美 (看護師) |
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11 | 12 | 1 | 月 | 4 |
【講義】 1.精神保健医療福祉の変遷② 1)日本の変遷 |
<事前学習> 教科書①第7章Bを読む。 <事後学習> 授業の感想を、精神に障害をもつ人の人権を踏まえて記述し、提出する。 |
30分 | ||
12 | 12 | 8 | 月 | 4 |
【講義】 1.精神障害と法制度 1)精神障害者にとっての法律の意味 2)精神障害者の保健医療福祉の基盤となる法律 ① 精神保健福祉法の概要 ② 障害者総合支援法の概要 3)精神科領域に関係するその他の法制度 |
<事前学習> 教科書①第7章、教科書③第3章を読む。 <事後学習> 精神障害と法制度について学んだことを記述し、提出する。 |
30分 | ||
13 | 12 | 11 | 木 | 2 |
【講義・演習】 1.精神に障害をもつ人の地域生活を支える制度 1)以下の障害者総合支援法による障害福祉サービスについて調べる。 ① 訓練等給付の種類 ② 就労移行支援 ③ 就労継続支援A型/B型 ④ 就労定着支援 2)自立支援医療(精神通院医療)について調べる 3)以下の医療サービスについて調べる。 ① 精神科デイケア ② 精神科訪問看護 4)ピアサポートについて調べる |
<事前学習> 教科書②第10章Bを読む。 <事後学習> 1.授業中に終わらなかった内容を追加学習する。 2.障害者総合支援法による介護給付・相談支援を追加学習する。 3.精神に障害をもつ人の地域生活を支える制度について学んだことを記述し、提出する。 |
30分 | ||
14 | 2 | 3 | 火 | 4 |
【講義】 1.司法精神看護 1)司法精神看護の対象 2)医療観察法の目的と概要 3)医療観察法における治療の概要 4)医療観察法における看護の役割 5)被害者保護のための法律 |
<事前学習> 教科書①第7章E-⑤「医療観察法」「犯罪被害者等基本法」を読む。 <事後学習> 司法精神看護について学んだことを記述し、提出する。 |
30分 |
臼井えみ (看護師) |
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15 | 2 | 13 | 金 | 2 | 【講義】 試験・まとめ |
成沢友美 (看護師) |
[成績評価と基準] 課題レポート30%、筆記試験70%の総合評価 |
[履修上の注意] 1.提示された事前学習を行い、授業に臨む。 2.提出の指示のある事後学習は、提出期限にLMSで提出する。 3.こころの健康を「自分のこと」として捉えられるように授業に臨む。 |
[教科書] ①系統看護学講座 専門Ⅱ 精神看護の基礎 精神看護学① 医学書院 ②系統看護学講座 専門Ⅱ 精神看護の展開 精神看護学② 医学書院 ③系統看護学講座 別巻 精神保健福祉 医学書院 |
[参考書・参考資料] 適宜紹介する |
[質問への対応(オフィスアワー・E-mail)] 質問がある場合はLMSの質問のタスクへ記載してください。 |
[備考] |