授業科目 社会学 科目コード 10060
科目責任者 菅原 想
1単位
講義
30時間
1学年 後期 基礎分野
[授業概要]
看護は、患者を理解し看護するために患者が属している社会に関心を持つ。
社会学の視点から多様な社会を理解・分析できる能力を養い、社会的存在としての組織や集団の仕組みの中で生きている人間を理解する。また、保健・医療にかかわる社会事象を分析的に見通し、「医療」「病」「健康」について理解を深めていく。
[学習目標]
1. 社会的存在としての人間を理解する。
2. 集団や組織のしくみ、現代社会の特徴を理解する。
3. 現代社会が抱えるその問題点について考える。
4. 医療現場における社会的問題について考えることができる。
回数 曜日 時限 授業内容 授業方法 授業計画 授業外学習 担当者
事前学習・事後学習 時間
1 3 社会学とは何か 【講義】 【講義】
オリエンテーション
 1)社会学とは何か?
 2)社会学を学ぶ意義
 3)社会学的想像力(社会学的なものの見方)
菅原想
2 3 集団とは何か(社会の中の集団) 【講義】 【講義】
「私」とは何か
 1)社会的存在としての人間
 2)社会化
 3)地位と役割、演技的行為
 4)社会的性格
3 3 家族と世帯 【講義】 【講義】
「近代」とは何か
 1)近代社会の諸特徴
 2)資本主義と民主主義
 3)個人主義と自由主義
4 3 家族と役割 【講義】 【講義】
「家族」とは何か
 1)家族の分類
 2)家族の機能
 3)近代家族
 4)ライフサイクルとライフコース
5 3 地位と役割(チームワークとは) 【講義】 【講義】
「集団」とは何か
 1)集団の分類(基礎集団と機能集団)
 2)官僚制
 3)科学的管理法と人間関係論
 4)社会的ジレンマ
6 3 現代社会 【講義】 【講義】
「共同体」とは何か
 1)都市化と都市社会学
 2)コミュニティ論
 3)ナショナリズム
7 3 労働と社会 【講義】 【講義】
「宗教」とは何か
 1)宗教の定義
 2)世俗化と脱世俗化
 3)宗教の機能
 4)終末期医療と宗教
8 3 現代の結婚 【講義】 【講義】
社会学の理論と方法
 1)社会調査(量的調査と質的調査)
 2)世論調査の仕組み
 3)社会学史(社会学理論の展開)
9 3 離婚に関する問題 【講義】 【講義】
格差と貧困
 1)社会階層
 2)絶対的貧困と相対的貧困
 3)格差の再生産
 4)自己責任論
10 3 ジェンダーと少子化問題、性同一性障害 【講義】 【講義】
犯罪と逸脱
 1)裁判員制度
 2)犯罪社会学の理論
 3)ラベリング理論と予言の自己成就
 4)厳罰化と死刑制度
11 3 幼児の虐待 【講義】 【講義】
ジェンダー
 1)ジェンダーバイアス
 2)男女平等とフェミニズム
 3)性的マイノリティ
12 3 青少年の問題(ニート・ひきこもり) 【講義】 【講義】
差別と偏見① 年齢差別
 1)少子高齢化の諸問題
 2)人口転換理論と人口ボーナス論
 3)社会問題の社会的構築
13 3 高齢者の問題 【講義】 【講義】
偏見と差別② 障害者差別
 1)障害の社会モデル
 2)優生学と優生思想
 3)安楽死・尊厳死の問題
14 3 ボランティアなどの社会活動 【講義】 【講義】
グローバリゼーション
 1)世界システム論(国際的な地域間格差)
 2)移民問題
 3)人種差別の構図
15 4 医療界における社会問題 【講義】 【講義】
授業のまとめ
 1)社会規範からみる社会現象
 2)社会学的想像力と愛
 3)ケアの倫理と感情労働


[評価方法]
課題レポートによる評価
[履修上の注意]
[教科書]
系統看護学講座基礎分野社会学:石川ひろの著;医学書院
[参考書・参考資料]
ナーシング・グラフィカ健康支援と社会保障1健康と社会・生活:平野かよ子編;メディカ出版
[備考]