授業科目 妊娠・分娩期の看護 科目コード 30430
科目責任者 加藤 江里子
1単位
講義
30時間
2学年 前期 専門分野
[授業概要]
本授業では、妊娠の成立から分娩までの身体的・心理的・社会的変化について学修し、正常な経過を辿るために必要な看護を理解する。さらに、妊娠から分娩までの正常を逸脱した状態の看護について学修する。
[学習目標]
1.正常な妊娠経過について理解できる。
2.妊娠による生理的変化を理解し、妊婦の看護について考えることができる。
3.正常な分娩経過について理解できる。
4.分娩による生理的変化を理解し、産婦の看護について考えることができる。
5.妊娠から分娩までの正常を逸脱した状態と看護について理解できる。
回数 曜日 時限 授業内容 授業方法 授業計画 授業外学習 担当者
事前学習・事後学習 時間
1 4 9 3
【講義】
  科目オリエンテーション
Ⅰ.妊娠期の看護
1.妊娠期間の定義
2.妊娠の成立
3.胎盤の形成
4.胎盤・羊水・臍帯の機能と生理
5.胎児の生理と発育
【事前学習】
教科書の講義内容部分を読み理解できない個所をチェックする。
【事後学習】
講義内容の確認、教科書を再度読み、理解できない個所をMoodleで質問する。
獨協医科大学看護学部
加藤江里子
2 4 9 4
【講義】
6.妊娠による生殖器の変化
7.妊娠期の心理的・社会的変化
 1)妊娠経過に伴う不安や葛藤
 2)家族関係や社会的役割の変化
3 4 16 3 【講義・演習】
8.妊婦健康診査
 1)妊娠経過
 2)妊娠期の検査と目的
 3)胎児の発育と健康状態の把握
 4)母体の健康状態の把握
 5)妊娠による全身の変化
4 4 16 4 【講義・演習】
9.マイナートラブルとその対応
 1)出現時期とその対応
 2)予防と必要な保健指導
10.親になるための支援
 1)安楽な分娩と分娩を理解するための支援
 2)親役割獲得に伴う支援
5 5 14 3 【講義】
小テスト
Ⅱ.妊娠期の異常と看護
1.ハイリスク妊娠とは
2.妊娠期の感染症
 1)感染経路
 2)胎児及び母体に与える影響
 3)感染時の対応と予防
6 5 14 4 【講義】
3.妊娠期の疾患
 1)妊娠悪阻の理解と看護
 2)妊娠高血圧症候群の理解と看護
7 5 28 3 【講義】
4.妊娠期間の異常
 1)切迫流産の理解と看護
 2)切迫早産の理解と看護
 3)頸管無力症
8 5 28 4 【講義】
5.合併妊娠
 1)婦人科疾患合併妊娠
 2)糖尿病合併と妊娠糖尿病
 3)血液型不適合妊娠
6.胎児および付属物の異常
 1)多胎妊娠
 2)胎児発育不全
 3)羊水過多・羊水過少
9 6 4 3 【講義】
小テスト
Ⅲ.分娩期の看護
1.分娩三要素
 1)娩出力 2)産道 3)娩出物
2.分娩機転
 1)陣痛発来の機序
 2)胎児娩出~胎盤娩出までの機序
10 6 4 4
【講義】
3.分娩の経過
 1)分娩各期の特徴と所要時間
 2)分娩経過の記録
 ・CTG ・パルトグラム
11 6 18 3 【講義・演習】
4.分娩各期の観察と看護
 1)生活を整える技術
 2)産痛緩和の技術
 3)分娩における心理的変化
  ・出産体験の振り返り
  ・早期母子接触
12 6 18 4
【講義】
Ⅳ.分娩期の異常と看護
1.分娩三要素の異常
 1)産道の異常
 2)娩出力の異常
 3)胎位・回旋の異常
13 6 25 3 【講義】
 4)付属物の異常
  ①常位胎盤早期剥離②前置胎盤
2.異常出血
 1)産科的危機出血の理解と対応
14 6 25 4 【講義】
小テスト
3.分娩様式の異常と看護
  1)吸引分娩
  2)鉗子分娩
  3)腹式帝王切開術
15 9 11 2 【講義】
定期試験・まとめ


[評価方法]
定期(筆記)試験70%・授業内小テスト30%
[履修上の注意]
復習のサポートとして、科目内で3回小テストを行います。評価対象ですので、欠席の場合は速やかに実施してください。
[教科書]
ナーシング・グラフィカ母性看護学2母性看護の実践:小林康江編;メディカ出版
ナーシング・グラフィカ母性看護学3母性看護技術:荒木奈緒編;メディカ出版
[参考書・参考資料]
系統看護学講座専門分野母性看護学2母性看護学各論:森恵美著;医学書院
ウエルネスからみた母性看護過程+病態関連図:佐世正勝編;医学書院
実践マタニティ診断第5版:日本助産診断実践学会編集;医学書院
[備考]
当科目においては、医療機関において実務経験を有する医師・看護師(看護師等の資格を有する者)が担当し、実務経験をもとにリアリティある教材や教育手法を用い看護実践の場で活用できる知識や技術を学びます。